十分でわかる日本古典文学のキモ 第八回 『日本永代蔵』(上) 助川幸逸郎

まだ「江戸時代」になりきらない世の中で育った西鶴  今回の主役・井原西鶴が生まれたのは寛永19年(1642?)です。天下分け目の関ケ原の戦いが慶長5年(1600)、豊臣家が滅びた大坂夏の陣が慶長20年(1615)。西鶴が … Continue reading 十分でわかる日本古典文学のキモ 第八回 『日本永代蔵』(上) 

社会主義入門 第六回 マルクスの社会主義思想(その3)田上孝一

 さて、マルクスの社会主義(共産主義)に対する代表的な言及としては、『経済学・哲学草稿』や『ドイツ・イデオロギー』という初期著作におけるものと『資本論』での有名な文章、そして最終的な完成形としての『ゴータ綱領批判』のゲノ … Continue reading 社会主義入門 第六回 マルクスの社会主義思想(その3)

社会主義入門 第五回 マルクスの社会主義思想(その2)田上孝一

 マルクスが最も詳しく社会主義論を展開した『パリ草稿』だが、社会主義論は主として『経済学・哲学草稿』の「第三草稿」と「ミル・ノート」で展開される。『経済学・哲学草稿』は主に三つの草稿群からなるが、「第二草稿」は短い断章以 … Continue reading 社会主義入門 第五回 マルクスの社会主義思想(その2)

社会主義入門 第四回 マルクスの社会主義思想(その1)田上孝一

 マルクス以前の社会主義思潮を瞥見し終えたところで、いよいよ本書の中心内容であり、社会主義を考えるに際しての前提的立場となるマルクスの社会主義思想を概説する段となった。ここで注意しなければいけないのは、本書が重視するのは … Continue reading 社会主義入門 第四回 マルクスの社会主義思想(その1)

外国語学習にとって異文化理解とは何か? 釣りとかフランス語とか音楽とか黒木朋興

はじめに  ロックと悪魔の連載を一時中断してフランスと日本の文化の違いについて考えてみたい。  フランス政府公式の学位にFLE(外国語としてのフランス語教授法)がある。フランス語が母語ではない人間にフランス語を教えるメソ … Continue reading 外国語学習にとって異文化理解とは何か? 釣りとかフランス語とか音楽とか

十分でわかる日本古典文学のキモ 第七回 『風姿花伝』(下)助川幸逸郎

(承前) グールド:世阿弥さんには、お父さんのほかにジェラシーを感じる相手とか、いたんですか? 世阿弥:うーんとね、これを説明するのはすこしたいへんだな。たとえばグールド君は、じぶんより若いピアニストが台頭してね、スター … Continue reading 十分でわかる日本古典文学のキモ 第七回 『風姿花伝』(下)

社会主義入門 第三回 マルクス以前の社会主義思潮田上孝一

 本書で中心的なテーマとして解説し、望ましいものとして提起する社会主義像はマルクスによるものだが、社会主義は言うまでもなくマルクスの専売特許ではなく、マルクス以前にも以後にも多様な形で存在したし、今もしている。そこで当然 … Continue reading 社会主義入門 第三回 マルクス以前の社会主義思潮

十分でわかる日本古典文学のキモ 第六回 『風姿花伝』(上)助川幸逸郎

ここは「あちら側」の世界に建てられた「芸術家会館」の一室。一九八二年に亡くなったカナダのピアニスト、グレン・グールドがヤマハのアップライトピアノを弾いている。 「あちら側」では、当人が希望した年齢の肉体で人びとはすごす。 … Continue reading 十分でわかる日本古典文学のキモ 第六回 『風姿花伝』(上)

社会主義入門 第二回 社会主義をどう位置付けるか田上孝一

前章で、環境問題に代表される資本主義ならではの問題の解決が求められているが、これまでのようにあくまで資本主義内部での改良方法の提示という暗黙の前提が崩れてきて、資本主義それ自体を問い直し変革してゆくという問題意識が増大し … Continue reading 社会主義入門 第二回 社会主義をどう位置付けるか

社会主義入門 第一回 今なぜ社会主義なのか田上孝一

これからの社会はどうなるのか、そしてどうなるべきなのかについて、現在では思考の大前提が変わりつつあるように思われる。 今から五十余年前、1960年代から70年代にかけては、世界的に反体制運動が盛んだった。「反体制運動」に … Continue reading 社会主義入門 第一回 今なぜ社会主義なのか