ロックと悪魔 第十七回  Black Sabbath1黒木朋興

ロックに悪魔というテーマが深く結びついていることは、今や多くの人々に共有されていると言って良いだろう。例えば、日本のロックミュージシャンを主人公にしたみうらじゅん氏の漫画『アイデン&ティティ』に登場するスピードウェイとい … Continue reading ロックと悪魔 第十七回  Black Sabbath1

ロックと悪魔 第十六回 カトリック文学の悪魔3黒木朋興

前回は、テオフィル・ゴーティエの悪魔小説を三つ取り上げた。今回は、やはりゴーティエの『魔眼』(1856)を見てみたい。この作品は、悪魔を現実の存在とも空想の産物とも解釈できるように描くことによって読者の想像力を刺激すると … Continue reading ロックと悪魔 第十六回 カトリック文学の悪魔3

ロックと悪魔 第十五回 カトリック文学の悪魔2黒木朋興

前回は、カトリックであるフランスの文学作品における悪魔表象を見るためにジャック・カゾットの『悪魔の恋』(1772) を見た。今回はテオフィル・ゴーティエ (1811 – 1872)の小説を取り上げる。ゴーティ … Continue reading ロックと悪魔 第十五回 カトリック文学の悪魔2

ロックと悪魔 第十四回 カトリック文学の悪魔1黒木朋興

前回まで、しばらくプロテスタント圏の文学作品における悪魔表象を見てきた。今回からは、しばらく、カトリックであるフランスの文学作品における悪魔表象を見てみたい。 フランス文学における悪魔の描き方の特徴は、ロベール・ミュッシ … Continue reading ロックと悪魔 第十四回 カトリック文学の悪魔1

ロックと悪魔 第13回 プロテスタント文学の悪魔3黒木朋興

それ以前の作品に対して、ホフマンの長編小説『悪魔の霊酒』の最大の特徴は、悪魔が実際に姿を現さないことである。悪魔は人の心に取り憑き、悪事を唆すのだ。 人の心に取り憑くとは、一言で言えば、内面の声ということである。例えば、 … Continue reading ロックと悪魔 第13回 プロテスタント文学の悪魔3

ロックと悪魔 第12回 プロテスタント文学の悪魔2黒木朋興

 今回は、ホフマンの長編小説『悪魔の霊酒』を詳しくみてみたい。  この小説においても、登場するのは霊的な存在であるサタン=堕天使ではなく肉体を持った人間である。それと同時に、物語の冒頭からサタンの存在が前面に押し出されて … Continue reading ロックと悪魔 第12回 プロテスタント文学の悪魔2

ロックと悪魔 第11回 プロテスタント文学の悪魔1黒木朋興

前回はカトリック圏である17世紀フランスでは、悪魔表象はおろか聖書や聖人伝を題材とした二次創作を好まない傾向があるという話をした。今回はプロテスタント文学における悪魔表象を見ていきたい。 ミルトンの『失楽園』 1667年 … Continue reading ロックと悪魔 第11回 プロテスタント文学の悪魔1

ロックと悪魔 第10回 文学作品の中の悪魔1- 17世紀キリスト教叙事詩事情黒木朋興

前回は、トリエント公会議以降、カトリックとプロテスタントにおいて悪魔の扱い方に違いが出たことを解説した。今回は、その違いが文学作品にどのように反映しているかを見てみたい。 キリスト教叙事詩とは J.B.ラッセルも挙げてい … Continue reading ロックと悪魔 第10回 文学作品の中の悪魔1- 17世紀キリスト教叙事詩事情

ロックと悪魔 第9回 宗教戦争以降の悪魔黒木朋興

前回は、宗教戦争においてプロテスタントがローマ法王を悪魔と見なしたことによって教会すらもアンチキリストになり得るという発想が生まれ、その結果、それまでカトリックが徹底して拒絶してきた善悪二元論のキリスト教思想に入り込み、 … Continue reading ロックと悪魔 第9回 宗教戦争以降の悪魔

ロックと悪魔 第8回 プロテスタントと善悪二元論黒木朋興

前回はそれまで多くの宗派がカトリック教会に異端として弾圧され潰されてきた中で、聖書の翻訳と活版印刷技術によってカトリックに対抗しうる地位を確立した様を述べた。今回は、その中から神と悪魔の善悪二元論という発想がプロテスタン … Continue reading ロックと悪魔 第8回 プロテスタントと善悪二元論