ロックと悪魔 第4回 初期キリスト教とヘレニズム思想黒木朋興

前回述べたように、古代メソポタミア神話やゾロアスター教は「ヨハネの黙示録」に影響を与え、二元論の刻印を聖書に残すことになった。さらに、その後においても二元論は様々な形でキリスト教思想に影響を及ぼし続けることになる。そこに … Continue reading ロックと悪魔 第4回 初期キリスト教とヘレニズム思想

楽しく学ぶ倫理学 第4回 倫理学と人間の関係田上孝一

「人間の学」としての倫理学 これまで見てきたように、倫理学とは人間がなすべき規範を具体的な事例や局面に即して考察しようとする学問なのだった。この場合、善をなすべき主体は人間であり、そのため倫理学の中心には自ずと人間が位置 … Continue reading 楽しく学ぶ倫理学 第4回 倫理学と人間の関係

娯楽と中国文化―白話小説のキャラクターたち―
戦うヒロイン―十三妹(シーサンメイ)『児女英雄伝』
石井宏明

一、はじめに 日本のアニメや漫画などが中国でもファンを獲得し、多くの中国人に親しまれています。このことは日本語の「オタク・お宅」という言葉も中国語で「御宅族yùzháizúユジャイズ」と言ったり、あるいは性別をつけて「宅 … Continue reading 娯楽と中国文化―白話小説のキャラクターたち―
戦うヒロイン―十三妹(シーサンメイ)『児女英雄伝』

バター抜きは「ドライ」 第4回 カムチャッカより近く、ボストンより遠く葛生賢治

ボストンという街は、留学するまで僕にはまったく縁もゆかりも無い場所だった。アメリカの大学院に進もうと思い、全米中の大学院からめぼしいところをピックアップして応募し、受かったところがボストンカレッジだけだった。ボストンに行 … Continue reading バター抜きは「ドライ」 第4回 カムチャッカより近く、ボストンより遠く

ロックと悪魔 第3回 ペルシア、インド、メソポタミア地方の神と悪魔黒木朋興

前回は旧約聖書まで遡って、主にサタンが、どのようにして神に戦いを挑む悪魔、という存在になっていったかについて述べた。今回は、「悪魔」と訳される英語「 devil」、フランス語「diable」あるいは英語「demon」、フ … Continue reading ロックと悪魔 第3回 ペルシア、インド、メソポタミア地方の神と悪魔

バター抜きは「ドライ」 第3回:オートマチックで玉ねぎでバックドロップで葛生賢治

みなさん「銀河ヒッチハイクガイド」というイギリスの小説をご存知だろうか。著者はダグラス・アダムス。銀河を舞台にしたSFドタバタコメディで、数年前には映画化もされた。 こんなストーリー。 さえないイギリス人青年のアーサー・ … Continue reading バター抜きは「ドライ」 第3回:オートマチックで玉ねぎでバックドロップで

十分でわかる日本古典文化のキモ 第2回 『方丈記』助川幸逸郎

○生々しい「文治地震」の描写 2011年3月11日、東日本の全域を、猛烈な地震が襲いました。地震は津波を呼び、津波の惨禍は未曾有の原発事故まで誘発し――5年の歳月を閲した今も、私たちはその痛手から立ち直りきっていません。 … Continue reading 十分でわかる日本古典文化のキモ 第2回 『方丈記』

楽しく学ぶ倫理学 第3回 倫理学と哲学の関係田上孝一

倫理学の中心問題は善であるが、善が客観的な事実なのかそれとも主観的な感覚や取り決めのようなものなのかどうかは、きっぱりと答えが出るような問題ではないことを説明した。この場合、「前提的な立場」というものに、大きく左右される … Continue reading 楽しく学ぶ倫理学 第3回 倫理学と哲学の関係

バター抜きは「ドライ」 第2回:世界の核とリミックス・カレー・ワンダーランド葛生賢治

ニューヨークはやはり大都会であってメガロポリスなわけで、いろんな人種、いろんな国籍の人々がごった煮状態で生活したり仕事したりしていた。 僕が通っていた大学院のそばにユニバーシティプレイス(University Place … Continue reading バター抜きは「ドライ」 第2回:世界の核とリミックス・カレー・ワンダーランド

楽しく学ぶ倫理学 第2回 倫理学と宗教との関係田上孝一

人間は何かにつけていい悪いといった価値判断を行い、自分がよかれと思う選択をする。この選択を確固としたものにする原理の探求が倫理学である。いわば、日々の生活を無原則ではなく、原理原則に基づいたものに変えていこうという試みで … Continue reading 楽しく学ぶ倫理学 第2回 倫理学と宗教との関係