十分でわかる日本古典文学のキモ 第八回 『日本永代蔵』(下) 助川幸逸郎

いっけん「自己啓発本」、実態は「心の闇を暴露する書」 「太平の世」になりつつある同時代の社会になじめない――そんな「はみだし者」の手がけた「成功のハウツー本」。それが『日本永代蔵』です。  そういう作品ですから、語りくち … Continue reading 十分でわかる日本古典文学のキモ 第八回 『日本永代蔵』(下) 

十分でわかる日本古典文学のキモ 第八回 『日本永代蔵』(上) 助川幸逸郎

まだ「江戸時代」になりきらない世の中で育った西鶴  今回の主役・井原西鶴が生まれたのは寛永19年(1642?)です。天下分け目の関ケ原の戦いが慶長5年(1600)、豊臣家が滅びた大坂夏の陣が慶長20年(1615)。西鶴が … Continue reading 十分でわかる日本古典文学のキモ 第八回 『日本永代蔵』(上) 

十分でわかる日本古典文学のキモ 第七回 『風姿花伝』(下)助川幸逸郎

(承前) グールド:世阿弥さんには、お父さんのほかにジェラシーを感じる相手とか、いたんですか? 世阿弥:うーんとね、これを説明するのはすこしたいへんだな。たとえばグールド君は、じぶんより若いピアニストが台頭してね、スター … Continue reading 十分でわかる日本古典文学のキモ 第七回 『風姿花伝』(下)

十分でわかる日本古典文学のキモ 第六回 『風姿花伝』(上)助川幸逸郎

ここは「あちら側」の世界に建てられた「芸術家会館」の一室。一九八二年に亡くなったカナダのピアニスト、グレン・グールドがヤマハのアップライトピアノを弾いている。 「あちら側」では、当人が希望した年齢の肉体で人びとはすごす。 … Continue reading 十分でわかる日本古典文学のキモ 第六回 『風姿花伝』(上)

十分でわかる日本古典文学のキモ 第五回 徒然草助川幸逸郎

〇いちばん読まれている古典は何か? いちばんひろく読まれている、日本の古典文学は何でしょうか? もっとも高名な作品――これならたぶん、『源氏物語』です。けれどもこの物語は、「つまみ食い」をするにしたって、一ページや二ペー … Continue reading 十分でわかる日本古典文学のキモ 第五回 徒然草

ファッションから見た映画と社会
連載第8回 ジェイムズ・ボンドはなぜ「男の永遠のあこがれ」なのか? その2
助川幸逸郎

〇最強の「なりきりアイテム」・ボンドスーツ ショーン・コネリーがボンドに扮していたときのガンフォルスターやアタッシュケース。それらのレプリカを、「いい齢をしたおじさん」があらそうように買った話は、前回書きました。 「コネ … Continue reading ファッションから見た映画と社会
連載第8回 ジェイムズ・ボンドはなぜ「男の永遠のあこがれ」なのか? その2

ファッションから見た映画と社会
連載第7回 ジェイムズ・ボンドはなぜ「男の永遠のあこがれ」なのか その1
助川幸逸郎

〇ショーン・コネリーでもダニエル・クレイグでもなく「ジェイムズ・ボンド」 映画の007シリーズが始まってすでに半世紀。「ジェイムズ・ボンド」は、世界中の男性にとって、いまだに「自分のなりたい理想」です。 私の知りあいに、 … Continue reading ファッションから見た映画と社会
連載第7回 ジェイムズ・ボンドはなぜ「男の永遠のあこがれ」なのか その1

ファッションから見た映画と社会
連載第6回 オードリーとその恋人たち~その6~
助川幸逸郎

○オードリーが「時代」とすれちがうとき 1967年、オードリーは、スタンリー・ドーネン監督の『いつも2人で』に主演します。 彼女がドーネンの演出を受けるのはこれが3回目。前の2作は、『パリの恋人』と『シャレード』です。い … Continue reading ファッションから見た映画と社会
連載第6回 オードリーとその恋人たち~その6~

ファッションから見た映画と社会
連載第5回 オードリーとその恋人たち~その5~
助川幸逸郎

○ハンフリー・ボガートとの確執 ずっとデイヴィッドにあこがれていたサブリナが、いつしかライナスとの愛に目ざめる――『麗しのサブリナ』は、そういう展開をたどります。 ライナスは、もともと「モテるタイプ」ではないうえ、サブリ … Continue reading ファッションから見た映画と社会
連載第5回 オードリーとその恋人たち~その5~

ファッションから見た映画と社会
連載第4回 オードリーとその恋人たち~その4~
助川幸逸郎

○衣服で読みとく「ララビー家の男たち」 オードリー・ヘップバーン主演第二作『麗しのサブリナ』は、大富豪であるララビー家が舞台です。 一族の当主・オリヴァーは19世紀の生まれ。保守的で頑迷、「昔ながらのアメリカの金持ち」の … Continue reading ファッションから見た映画と社会
連載第4回 オードリーとその恋人たち~その4~