アゴラまでまだ少し 第13回 私のマインド、私へのリマインド葛生賢治

ある女性からの贈り物 マンハッタンはユニオンスクエア近くのカフェに僕はいた。いつものようにアイスカフェラテを飲みながら本を読む。帰国する直前だと記憶しているから、おそらく2014年あたりだろう。ニュースクールでの大学院生 … 続きを読む アゴラまでまだ少し 第13回 私のマインド、私へのリマインド

楽しく学ぶ倫理学 第18回 権利的存在としての人間田上孝一

擬制としての価値  前回述べたように、価値が対象それ自体に内在するものではなく、人間が対象に与える意味だとすると、価値あるものは人間にとって専ら有用なもの、もっと端的には人間にとって有利なもののみとなるはずである。人間に … 続きを読む 楽しく学ぶ倫理学 第18回 権利的存在としての人間

楽しく学ぶ倫理学 第17回 自然の中にある人間田上孝一

環境中心主義の位置 前回予告したように、今回は環境倫理学の話から始めたい。 環境倫理学の中心的意図は、世界の中での人間の位置の相対化にある。これは実は、環境倫理学がその名に反して、環境という語の常識的意味を否定することに … 続きを読む 楽しく学ぶ倫理学 第17回 自然の中にある人間

楽しく学ぶ倫理学 第16回 人間中心主義の再審田上孝一

ヒューマニズムと人間中心主義の異同 規範倫理学の立場として、功利主義・義務論・徳倫理学の三つがあると、現代の倫理学研究では広く主張されているが、実際は功利主義も義務論も個人倫理という次元においては徳を重視する議論には変わ … 続きを読む 楽しく学ぶ倫理学 第16回 人間中心主義の再審

ロックと悪魔 第11回 プロテスタント文学の悪魔1黒木朋興

前回はカトリック圏である17世紀フランスでは、悪魔表象はおろか聖書や聖人伝を題材とした二次創作を好まない傾向があるという話をした。今回はプロテスタント文学における悪魔表象を見ていきたい。 ミルトンの『失楽園』 1667年 … 続きを読む ロックと悪魔 第11回 プロテスタント文学の悪魔1

アゴラまでまだ少し 第12回  皮肉なエロスと本当の言葉葛生賢治

二つの正解、二つの言葉 4年前に日本に帰ってきて実家で暮らし始めたとき、日本の銀行に新しく口座を開く必要があり、近所の銀行に手続きをしに行った。自動ドアを開けて入ると、初老の男性行員がすごく丁寧なお辞儀とともに「いらっし … 続きを読む アゴラまでまだ少し 第12回  皮肉なエロスと本当の言葉

娯楽と中国文化―白話小説のキャラクターたち―第9回 戦うヒロインのその後―十三妹(シーサンメイ)『児女英雄伝』(八)石井宏明石井宏明

前回は人間の家族関係に例え、『水滸伝』が曽祖父とするならば、『児女英雄伝』はひ孫にあたると言え、曽祖父の『水滸伝』は唐話学習のテキストとして使われたのと同様に、そのひ孫にあたる『児女英雄伝』も北京語の学習テキストとして使 … 続きを読む 娯楽と中国文化―白話小説のキャラクターたち―第9回 戦うヒロインのその後―十三妹(シーサンメイ)『児女英雄伝』(八)石井宏明

楽しく学ぶ倫理学 第15回 徳倫理学という問題設定田上孝一

これまで見てきたように、規範倫理学の代表的な立場としては功利主義と義務論があり、それぞれ理論的な魅力と問題点を抱えているのを見たわけだが、近年この二つに加えるにいわば第三の立場として、徳倫理学が台頭してきている。しかしこ … 続きを読む 楽しく学ぶ倫理学 第15回 徳倫理学という問題設定

アゴラまでまだ少し 第11回 僕が旅に出る理由は葛生賢治

前略、道の上より トルーマン・カポーティの代表作『遠い声 遠い部屋』はこう始まる。 Now a traveler must make his way to Noon City by the best means he c … 続きを読む アゴラまでまだ少し 第11回 僕が旅に出る理由は

楽しく学ぶ倫理学 第14回 義務論の可能性と限界田上孝一

義務論の可能性 前回見たように、功利原則は倫理規範である前に我々の行動の原理なので、これを規範として掲げる功利主義は分かり易いし、無理なく実践の指標とすることができる。しかし功利主義は終始一貫打算的というか、損得勘定で物 … 続きを読む 楽しく学ぶ倫理学 第14回 義務論の可能性と限界