十分でわかる日本古典文学のキモ 連載第十三回 枕草子助川幸逸郎
~清少納言が記した、美しき「失われた時」~ 証言1:紫式部が語る清少納言 「あのかたから学ぶところはありません」 たしかにわたしは、日記であのかたをおとしめました。それを根拠に、わたしがあのかたに嫉妬していたとか、でた … Continue reading 十分でわかる日本古典文学のキモ 連載第十三回 枕草子
十分でわかる日本古典文学のキモ 第十二回 源氏物語・下 助川幸逸郎
○匂宮と薫が「凡庸設定」されているのはなぜか 「光源氏が亡くなったのち、その後を継げるような方は、多くの御子孫のなかにもいなかった。退位なさった冷泉帝を、ここで引きあいに出すのはおそれ多い。今上帝の三宮、この宮とおなじ御 … Continue reading 十分でわかる日本古典文学のキモ 第十二回 源氏物語・下
新たな哲学史の必要性田上孝一
かつて我が国においてもそれなりに盛んだったが、近年はすっかり衰退してしまった理論活動の一つに「ブルジョア哲学批判」がある。これが盛んだったのは、哲学に対して、それがブルジョア社会たる資本主義を自覚的または無自覚的に擁護 … Continue reading 新たな哲学史の必要性
十分でわかる日本古典文学のキモ 第十一回 源氏物語・中 助川幸逸郎
〇藤原・・道長の時代に『源氏・・物語』が読まれた理由 『源氏物語』正編の主人公は、いうまでもなく光源氏です。彼は帝の子として誕生、さいごには絶対権力を手にします。 光源氏の生涯にわたるライバルが頭中将。こちらは、藤原摂 … Continue reading 十分でわかる日本古典文学のキモ 第十一回 源氏物語・中
十分でわかる日本古典文学のキモ 第十回 源氏物語・上 助川幸逸郎
〇道長は森喜朗に似ている? わたしがいちばんされるのをおそれている質問。それは「先生のご専門はなんですか?」です。いただいたお話は基本的にうけるので、わたしの執筆・講演リストはカオス。アニメやアイドルに、村上春樹やカズ … Continue reading 十分でわかる日本古典文学のキモ 第十回 源氏物語・上
普遍理論としての疎外論田上孝一
現在疎外論の入門新書を執筆しているのだが、書き進める内に疎外論という理論の普遍性というか、人間や社会の本質を説明するための理論として強力さのようなものを痛感するようになり、長年研究している身でありながら、改めて驚きを隠 … Continue reading 普遍理論としての疎外論
マルクスの思想的連続性─VerwirklichungとEntwirklichung─田上孝一
来年の2024年2月に法政大学出版局から刊行予定の共編著(仮題『普遍主義の可能性/不可能性』)に「マルクスにおける普遍と特殊」という章を執筆した。 様々な視点から普遍主義と特殊主義の関係を考察しようとする論集だが、一 … Continue reading マルクスの思想的連続性─VerwirklichungとEntwirklichung─
社会主義入門 第八回 レーニンからスターリンへ田上孝一
「マルクス主義」という言葉は今日でも使われているが、「マルクス=レーニン主義」という言葉は殆ど聞かなくなった。自らをマルクス主義者だと規定する人々はある程度いるものの、マルクス=レーニン主義者だと自称する人が極端に少な … Continue reading 社会主義入門 第八回 レーニンからスターリンへ
社会主義入門 第七回 マルクスの社会主義思想(その4)田上孝一
『ゴータ綱領批判』は1875年で、マルクスが亡くなるのが1883年なので、晩年の著作と呼んでいいと思うが、その社会主義というか共産主義論は、1867年の『資本論』第一巻と共通するところもあれば異なるところもある。当然マ … Continue reading 社会主義入門 第七回 マルクスの社会主義思想(その4)
十分でわかる日本古典文学のキモ 第九回 『日本永代蔵』(下) 助川幸逸郎
いっけん「自己啓発本」、実態は「心の闇を暴露する書」 「太平の世」になりつつある同時代の社会になじめない――そんな「はみだし者」の手がけた「成功のハウツー本」。それが『日本永代蔵』です。 そういう作品ですから、語りくち … Continue reading 十分でわかる日本古典文学のキモ 第九回 『日本永代蔵』(下)