ロックと悪魔 第十四回 カトリック文学の悪魔1黒木朋興

前回まで、しばらくプロテスタント圏の文学作品における悪魔表象を見てきた。今回からは、しばらく、カトリックであるフランスの文学作品における悪魔表象を見てみたい。 フランス文学における悪魔の描き方の特徴は、ロベール・ミュッシ … 続きを読む ロックと悪魔 第十四回 カトリック文学の悪魔1

ロックと悪魔 第13回 プロテスタント文学の悪魔3黒木朋興

それ以前の作品に対して、ホフマンの長編小説『悪魔の霊酒』の最大の特徴は、悪魔が実際に姿を現さないことである。悪魔は人の心に取り憑き、悪事を唆すのだ。 人の心に取り憑くとは、一言で言えば、内面の声ということである。例えば、 … 続きを読む ロックと悪魔 第13回 プロテスタント文学の悪魔3

ロックと悪魔 第12回 プロテスタント文学の悪魔2黒木朋興

 今回は、ホフマンの長編小説『悪魔の霊酒』を詳しくみてみたい。  この小説においても、登場するのは霊的な存在であるサタン=堕天使ではなく肉体を持った人間である。それと同時に、物語の冒頭からサタンの存在が前面に押し出されて … 続きを読む ロックと悪魔 第12回 プロテスタント文学の悪魔2

ロックと悪魔 第11回 プロテスタント文学の悪魔1黒木朋興

前回はカトリック圏である17世紀フランスでは、悪魔表象はおろか聖書や聖人伝を題材とした二次創作を好まない傾向があるという話をした。今回はプロテスタント文学における悪魔表象を見ていきたい。 ミルトンの『失楽園』 1667年 … 続きを読む ロックと悪魔 第11回 プロテスタント文学の悪魔1

ロックと悪魔 第10回 文学作品の中の悪魔1- 17世紀キリスト教叙事詩事情黒木朋興

前回は、トリエント公会議以降、カトリックとプロテスタントにおいて悪魔の扱い方に違いが出たことを解説した。今回は、その違いが文学作品にどのように反映しているかを見てみたい。 キリスト教叙事詩とは J.B.ラッセルも挙げてい … 続きを読む ロックと悪魔 第10回 文学作品の中の悪魔1- 17世紀キリスト教叙事詩事情

ロックと悪魔 第9回 宗教戦争以降の悪魔黒木朋興

前回は、宗教戦争においてプロテスタントがローマ法王を悪魔と見なしたことによって教会すらもアンチキリストになり得るという発想が生まれ、その結果、それまでカトリックが徹底して拒絶してきた善悪二元論のキリスト教思想に入り込み、 … 続きを読む ロックと悪魔 第9回 宗教戦争以降の悪魔

ロックと悪魔 第8回 プロテスタントと善悪二元論黒木朋興

前回はそれまで多くの宗派がカトリック教会に異端として弾圧され潰されてきた中で、聖書の翻訳と活版印刷技術によってカトリックに対抗しうる地位を確立した様を述べた。今回は、その中から神と悪魔の善悪二元論という発想がプロテスタン … 続きを読む ロックと悪魔 第8回 プロテスタントと善悪二元論

ロックと悪魔 第7回 宗教改革と善悪二元論黒木朋興

異端の時代  前回はヨアキムの思想が現代社会に対していかなる影響を及ぼしたかをみた。 ヨアキムの生きた12世紀以降、異端諸派が次々と出現し勢力を拡大し始める。前回までに触れたカタリ派の他に、ピエール・ヴァルドー(1140 … 続きを読む ロックと悪魔 第7回 宗教改革と善悪二元論

ロックと悪魔 第6回 宗教改革前史黒木朋興

前回は中世における悪魔譚のいくつかを紹介しキリスト教会の悪魔に対する姿勢を概観することによって、全能の神が創造したこの世界における悪の存在をどう理解するか、というキリスト教において伝統的な難問=アポリアについて考察した。 … 続きを読む ロックと悪魔 第6回 宗教改革前史

ロックと悪魔 第5回 ヨーロッパ中世、物語の中の悪魔黒木朋興

今回は時代を少し下って12世紀以降の中世に物語において描かれる悪魔について見てみたい。この時代の物語は、基本的には昔話の類で作者は不詳であり、編纂者が人々の間で語り継がれている話を書き留めた形で現在に残っていることをまず … 続きを読む ロックと悪魔 第5回 ヨーロッパ中世、物語の中の悪魔